2023年3月23日木曜日

着々と進んでいます。

  新しい校舎で活動するということの実感が強まっています。受け入れの準備の真最中ではありますが、生徒の皆さんを迎え入れる準備は着々と進んでいます。新入生だけではなく、在校生もまだ様子がわからない人が多いとは思います。楽しみにしてもらうのと同時に、新たな始まりのための準備を各自でもしっかりとしてもらいたいと思います。



2023年3月3日金曜日

岡山県作陽高等学校としての最後の卒業式

  3月1日水曜日に岡山県作陽高等学校として最後の卒業式を行いました。永年みてきた感動的な卒業式の光景ではありますが、その中でも特別の思いがありました。多くの卒業生が青春の思い出を作った校舎が、心なしか寂しげに感じました。卒業生の皆さんは津山での作陽高校の思い出を大切にしつつ、新しい校舎にもぜひ足を運んでもらいたいと思います。


 2022年度 卒業証書授与式 学校長式辞

 春の息吹を感じる今日の良き日、岡山県作陽高等学校第75回卒業式を挙行できますことは、卒業生はもとより、我々教職員にとっても大きな喜びであります。あらためまして卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。

 この卒業式にご列席いただきました保護者の皆様方をはじめとして、卒業生の成長を楽しみにしてきた多くの方々にも心からお祝い申し上げます。

 皆さんは入学直前から新型コロナウイルス感染症による影響を受けはじめました。入学直後に同級生の名前も覚える間もなく休校となりました。高校生最後の行事である本日の卒業式も若干の制限をかけさせて頂いています。このコロナ禍により、高校3年間の学校生活に多くの制限がかけられ、将来思い出として語られる皆さんの高校生活は、新型コロナウイルスを抜きにしては考えられないものとなってしまいました。貴重な高校時代に全世界を覆う歴史に残る出来事に遭遇しました。

 また君たちの学年は、作陽学園の93年の歴史において、歴史的な学年でもあります。作陽高校の始まりは昭和5年、1930年までさかのぼります。当時日本では、明治維新後に急激に産業の近代化が進みました。大正時代には第1次世界大戦が起こり、日本の産業革命がさらに加速しました。その時代に創設者である松田藤子先生は、産業が発達し豊かな社会になればなるほど、知識や技術だけではなく、人間性を高める心の教育が重要であると考え、優秀な洋学者を輩出していた、ここ津山に開学しました。それから93年を経て、本日津山での最後の卒業式となりました。

 開学したころと時代は違いますが、現代も新たな産業革命ともいえるIT革命、産業のAI化が進みつつあります。また今回のコロナ禍とよく比較されるスペイン風邪の大流行も大正時代でした。現代の日本では、どこの国もまだ経験していないような少子高齢化が進んでいます。既存の価値観や働き方が変わりつつある、見通しを立てにくい世の中になっています。こんな時代だからこそ、より人間性が重要であると思います。

 卒業し、新たな場所に置かれるみなさんに「作陽高校校歌三番」の歌詞を今一度説明し、それを贈る言葉としたいと思います。現在の校歌は今から59年前の1963年、昭和38年の男女共学一期生入学年度に校歌と制定されました。その当時の歌詞に現在の世相に当てはまること、そしてどのように生きていくべきかが示されています。

 五濁(ごじょく)の海は荒くとも

    不動の信念われにあり

   静寂和敬(せいじゃくわけい)の精神(こころ)には

    さへぎる波もあらじかし

 最初に出てくる五濁とは仏教用語です。社会が混乱するときにおこる五種類の乱れを指しています。難しい言葉ですが、劫濁(こうじょく)、見濁(けんじょく)、煩悩濁(ぼんのうじょく)、衆生濁(しゅうじょうじょく)、命濁(みょうじょく)という五種類の世の中の乱れを指しています。一つ目の劫濁(こうじょく)とは時代的困難や飢饉、今まさに東ヨーロッパで起こっているような戦争やこの3年間世界を苦しめた新型コロナウイルス感染症のような疫病などの、時代や社会の大混乱を指します。二つ目の見濁(けんじょく)とは、思想の乱れを言い、悪意に満ちた間違った見方や考え方が常識となってはびこる状態を指します。三つ目の煩悩濁(ぼんのうじょく)とは、欲望や憎しみなど、人々の煩悩が渦巻く社会になることを指します。四つ目の衆生濁(しゅうじょうじょく)とは、人びとの良心の資質が衰えた世の中になることを指します。五つ目の命濁(みょうじょく)とは、生命が軽んじられ、生きていることのありがたさや意義が見失われるような状態を指します。

 これから新たな場所に置かれる君たちは、自らの道を自ら切り開き、たくましく自分の世界を築いていかなければなりません。コロナ禍により今までの習慣や、場合によっては価値観までが変化しています。将来の見通しが立てにくい五濁の海ともいえる実社会という大海原に飛び込もうとしています。改めて三番の歌詞をかみ砕いてみますと、「このような困難が渦巻く世の中でも、ぶれない心を持ち続け、落ち着きを保ち、人を敬う心を持てば、君たちの前に立ちはだかるものはない。」という意味になります。

 一方で、この3年間のコロナ禍の高校生活を過ごした君たちは、大きな可能性があるともいえます。生活様式が変わったこの3年間のおかげで実社会という大海原は大きく変動しました。変動は改革のチャンスです。自分を変える、周囲を変える、固定観念にとらわれている社会を変えるチャンスでもあります。ぶれない心を持ち続け、人を敬いながらも開拓者精神を持ち、実社会という大海原に臨んでもらいたいと思います。

 その大海原を進んでいくために必要なものは、やはり3年間常に君たちに伝えていた「人間性」と「人間力」です。人間性、即ち利他の心を磨けば、どんな環境でも周囲から大きな信頼を得ることができます。豊かな人間性は、荒れている五濁の海において、君たちの周りの荒波をきっと穏やかなもとしてくれます。また人間力とは、人とかかわりあいながら力強く生きていくための力です。多くの情報、多様な価値観が渦巻く現代で、自分の考えを魅力的に表現できる人は、多くの人々を引き付け、巻き込み、大きな力を持つことができるようになると思います。人間力は、荒れる大海原でもしっかりと漕いで行くことのできる大きな力と必ずなるはずです。

 そして強い思いを持ち、自らを成長させ、ぶれずにやり続ける、作陽高校の校訓「念願は人格を決定す 継続は力なり」を実践してください。

 君たちの大いなる飛躍と、成功を祈念いたしまして、式辞とさせていただきます。

202231日 岡山県作陽高等学校 校長 野村雅之


2023年2月24日金曜日

卒業生が頻繁に来てくれます。

  今日も10年ほど前(?)に卒業した生徒たちが学校に来てくれました。卒業生の子ども達が多く来てくれてあたたかな気持ちになりました。津山校舎での活動もあと少しとなりました。卒業生たちの思いも持って前に進みたいと決意を新たにしました。

2023年2月22日水曜日

第二回良寛椿の会 短歌・俳句表彰式に出席しました。

  表彰式に生徒の代理で出席しました。多くの方々が準備に時間をかけたであろう非常に素晴らしい表彰式で感心いたしました。2名の生徒が入選することができましたが、他の作品も素晴らしいものばかりでした。短歌・俳句の奥行きの深さに改めて気づかされました。来年度も挑戦させたいと思います。


卒業生が来てくれました。

 引っ越し作業の合間に卒業生が来てくれました。約20年前の卒業生と10年前の卒業生が移転を前に来てくれました。昔話をして作陽高校への思いを伝えてもらいました。新たなスタートを前に私自身が元気づけられました。

 昨年から度々卒業生が来てくれていましたが、写真を撮っておけばと悔やまれました。これからも卒業生の活躍を楽しみにしています。





2023年2月8日水曜日

卒業生が来てくれました。

  先日女子ゴルフ部の卒業生が遊びに来てくれました。津山校舎での教育活動がもうすぐ終わるということもあり学校に来てくれました。昨年の夏からSNS等を使って、津山校の校舎見学の案内をしたところ、いろいろな世代の卒業生が学校に来てくれました。卒業アルバムを見ながら、そして担任の先生や授業担当の先生と昔話に花が咲いていました。津山校舎の閉校まであとわずかです。訪問を希望の場合には学校に連絡をしてください。

 一方で新しい玉島校舎の方も徐々に受け入れの準備が整いつつあります。4月になれば私たちもそちらに移ります。そちらでも卒業生の皆さんたちと会えることも楽しみにしています。




2022年12月23日金曜日

第2学期終業式

  2022年度終業式を行いました。そして2023年をあと1週間ほどで迎えます。

 終業式で節目という話をしました。節目ではそれまでの振り返りを行い、新たな目標設定を行うことが必要であるということを改めて丁寧に伝えました。3年生にとってはこれから受験を控えている生徒も含め、人生の大きな節目となる高校卒業が目前です。高校卒業は人生の中でも大きな部類の節目です。生活のリズムが変わり、出会う人の幅も大きく広がるはずです。この節目を人生のプラスにする転機とするために、この冬休みに最大限の努力をしてもらいたいと思います。

 人と同様に学校にも節目があります。2023年は作陽高校にとって非常に大きな節目の年です。1年生2年生は学校移転という他に類を見ない大きな節目に遭遇するということとなります。新しい環境に出会い、その上で新たな伝統を創り出す役割を担うことになります。迎え入れる施設もほぼ完成しています。

 この節目でそれぞれに新たな想いを持ち、新年を迎えてもらいたいと思います。






2022年10月27日木曜日

灯りがともりました。

 夕暮れ時に新校舎建設現場に行ったところ、校舎に灯りがともされていました。まるで命が吹き込まれたように感じられ、いよいよ始まるのだなとの思いを強めました。2023年4月の作陽学園高等学校開校に向けて、新校舎が着々と完成に近づいています。
 しかしながら普遍的に我々がすべきことは、今現在本校で学んでいるの生徒ひとり一人の成長、人間性と人間力の向上を促すことだと考えています。岡山県作陽高等学校最後の卒業生の進路決定に向けてラストスパートです。




2022年9月1日木曜日

9月に入りました。

 本年度は8月16日に始業式を行うという異例の早さで2学期を開始しました。清陵祭文化の部は、縮小開催ながら予定通り実施しましたが、その後再びウイルス感染拡大予防の観点から日程を変えざるを得ない状況となっています。以前と比べ感染症に対する対応の方向性が徐々に変化してきています。各家庭、保護者のご協力が必要となっています。ご理解いただきたいと思います。その一方で通常の学校生活もできるだけ維持していくようにとも考えています。合わせてご理解いただきたいと思います。

 9月に入り津山校舎での教育活動は残り約半年となりました。3年生の皆さんはちょうど6ヶ月後に津山校舎最後の卒業生として、卒業式を迎えることとなります。1、2年生は新年度からは新しい場で学習活動が始まります。未だ完全終息が見えない中でではありますが、夏休みを中心としてオープンスクールやイベントをくらしき作陽大学の施設などを使用し、すべて倉敷で行いました。新しくなる作陽学園高校に多くの方々に興味を持っていただき、足を運んでいただきました。期待して頂いているということを実感しています。教育の場の移動という大事業にいよいよ臨みますが、今に全力を注ぐことを再優先としながら、未来に向かって前に前にと進んでいこうと考えています。




2022年7月27日水曜日

2022年度第1学期終了

  長い1学期でした。新型コロナウイルス感染症の対応のため日程変更を余儀なくされた1学期でした。各自の感染予防、体調管理に加え、度々の日程変更に生徒も大変だったと思いますが、津山での最後の1年となる作陽高校の1学期が終了いたしました。

 来年度からスタートする玉島新校舎の方は建設作業が進み、次第に姿を現し始めました。今週末にはオープンスクールをくらしき作陽大学で行い、作陽学園高等学校の来年度の概要を中学生の皆様に紹介します。その当日には駐車場からのみですが、建設中の施設を見ていただくことも可能です。しかし残念ながら、今回のオープンスクールの申し込みは、予定していた期限よりも早く締切とさせていただきました。非常に多くの応募をしていただき予定定員を上回り、感染拡大予防の観点から締め切らせていただきました。現在すでに8月20日(土)に開催予定の第3回の受付を始めています。誠に申し訳ありませんが、今回申込できなかった皆様方には第3回でお会いできればと思います。



2022年7月6日水曜日

学校行事実施

 様々な学校行事を実施しています。6月29日(水)には校内球技大会、今週に入り3学年が大阪のユニバーサルスタジオへ、2学年が三重方面への修学旅行へ、1学年が市内の施設にボーリングへと各学年が校外に出ての行事を実施しました。やはり教室内や部活動での真剣な表情と違う一面が見て取ることができ、こういう活動の重要性を再認識しました。

 このような活動は受動的にするものではなく、事前の下調べなどの準備、当日の知的好奇心に満ちた行動、事後の振り返りがとても大切です。同じ日程を過ごしても準備と振り返りをするとしないとでは、その価値は全く違うものとなります。これは日常生活においても全く同じことが言えます。行き当たりばったりの生活では得るものが多くありません。事前の準備と見通しを持つこと、振り返りをすることの積み重ねが、その後の人生に大きな影響を与えます。経験が成長の大きな糧になることを願います。


2022年6月7日火曜日

岡山県作陽高等学校同窓会 電子メール登録

  岡山県作陽高等学校の同窓会員の電子メール登録を行うことになりました。これを行うことにより、簡単に作陽高校の情報を同窓生の皆様にお送りすることができるようになります。各学年幹事の方々にご案内をお送りしていますが、まだ情報が届いていない方も多いと思います。まだこの登録制度を始めた直後ですが、多くの同窓生が既に登録をしていただいています。令和5年度から新しい場での教育活動が始まります。同窓生の方々にも大変な興味を持っていただいているということをひしひしと感じています。そのような情報もこの新たな連絡網でお伝えできると思います。

 同窓会の件でご質問等がありましたら作陽高校にお問い合わせください。

2022年5月6日金曜日

新年度 1か月経過

 新年度が始まり、1ヶ月が経ちました。4月は新型コロナウイルス感染症対応のため、やむなく始業式、入学式を約2週間遅らせる日程に変えました。そのため学校生活がなかなか落ち着きませんでしたが、5月に入り感染症対応も落ち着きました。今後も急な変更がある可能性もありますが、今年度の3年生は高校入学からコロナ禍という学年だけに「withコロナ」という観点で学校行事等もできるだけ実施していきたいと思います。また1年生は生活が大きく変わるタイミングでの日程変更となり、環境の変化への対応が大変だと思います。GW明けからペースを上げつつ、学習面・部活動にと自分のリズムを確立していってもらいたいと思います。

作陽高校は今年度が津山での最後の一年となります。作陽学園は、昭和5年に開校して以来、津山で教育活動を行ってきました。今から26年前の平成8年に作陽音楽大学、作陽短期大学が倉敷市玉島に移転したのに続き、高校も来年度から玉島に移動して教育活動を行うこととなります。現代日本の社会情勢には様々な問題が含まれていますが、それらを起因としてくらしき作陽大学と連携しやすい玉島への移転となります。現在も日常の教育活動と並行して、移転の準備が着々と進んでいます。進捗の状況は、作陽トピックスその2にてお知らせしたいと思います。

大きな事業を高校は控えていますが、当然ながら最優先すべきことは各在校生の将来のため一日一日すべきことをしっかりと取り組ませることです。特に3年生は歴史ある津山校地最後の卒業生となります。先輩たちの想いも背負い、この1年でさらに成長してもらいたいと思います。

2022年4月6日水曜日

桜散歩2022その3

 鶴山公園は、遠景も素晴らしいのです。学校からの眺めと石山寺そばの八畳岩からの景観です。下から見ても良し、上から見下ろしても良し、遠くからも良しの津山城です。



2022年3月31日木曜日

桜散歩2022その2

 人出がまだ少ない夕暮れの鶴山公園を歩きました。吉井川側の南面は、ほぼ満開に近くなっていました。北側はまだまだです。今週末が最高の見ごろではないでしょうか。いろんなイベントもやっています。みなさん、















どうぞお出かけください。

2022年3月28日月曜日

桜散歩?津山衆楽園

津山の衆楽園で開催されている「つやま夢灯り庭園」は想像以上に素晴らしいものでした。鶴山公園のお花見とともにと考えると相当な見ごたえがあります。歴史の中に現代的な光のアートがミックスされ、とても幻想的な空間を作り出していました。お城の桜もこれから本番です。








2022年3月27日日曜日

桜散歩2022

  終業式も無事に終わり、学校は現在新年度に向けていろいろな準備をしている所です。毎年この季節には津山の桜の様子を投稿しています。津山市千光寺の昼間の様子です。今日の陽気で一挙に開花しました。夜桜も楽しみです。





2022年3月1日火曜日

卒業おめでとう!

 2021年度の卒業式を厳粛な雰囲気の中で執り行うことができました。コロナ禍ということで一部制限をかけた卒業式といたしましたが、保護者の皆様のご理解をいただき無事挙行できましたことを心から感謝いたします。たくましく成長していく姿を思い浮かべながら、卒業式での式辞を述べました。

74回岡山県作陽高等学校卒業証書授与式 学校長式辞

 

春の息吹を感じる今日の良き日、岡山県作陽高等学校第74回卒業式を挙行できますことは、卒業生はもとより、我々教職員にとっても大きな喜びであります。ご卒業おめでとうございます。この卒業式にご列席いただきました保護者の皆様方、またライブ配信でご覧になっているご家族の皆様にも、今日の良き日を迎えられたことを、心からお祝い申し上げます。

新型コロナウイルスの感染拡大により、この卒業式にも一定の制限を設け実施するということとなりました。2年前、高校1年生の3学期から始まったコロナ禍により高校生活に多くの制限がかけられました。将来思い出として語られる皆さんの高校生活は、新型コロナウイルスを抜きにしては考えられないものとなってしまいました。そのような高校生活を経て新たなステージに羽ばたくみなさんに「作陽高校校歌三番」の歌詞を今一度説明し、それを贈る言葉としたいと思います。現在の校歌は今から58年前の1963年、昭和38年の男女共学一期生入学年度に校歌と制定されました。その当時の歌詞に現在の世相に当てはまること、そしてどのように生きていくべきかが示されています。

五濁(ごじょく)の海は荒くとも 不動の信念われにあり

静寂和敬(せいじゃくわけい)の精神(こころ)には さへぎる波もあらじかし 

最初に出てくる五濁とは仏教用語です。社会が混乱するときにおこる五種類の乱れを指しています。難しい言葉ですが、劫濁(こうじょく)、見濁(けんじょく)、煩悩濁(ぼんのうじょく)、衆生濁(しゅうじょうじょく)、命濁(みょうじょく)という五種類の世の中の乱れを指しています。一つ目の劫濁(こうじょく)とは時代的困難や飢饉、今まさに東ヨーロッパで起こっているような戦争やこの2年間世界を混乱におとしいれた新型コロナウイルス感染症のような疫病などの時代や社会の大混乱を指します。二つ目の見濁(けんじょく)とは、思想の乱れを言い、悪意に満ちた間違った見方や考え方が常識となってはびこる状態を指します。三つ目の煩悩濁(ぼんのうじょく)とは、欲望や憎しみなど、人々の煩悩が渦巻く社会になることを指します。四つ目の衆生濁(しゅうじょうじょく)とは、人びとの良心の資質が衰えた世の中になることを指します。五つ目の命濁(みょうじょく)とは、生命が軽んじられ、生きていることのありがたさや意義が見失われるような状態を指します。

これからそれぞれのステージに進む君たちは、このコロナ禍に立ち向かい、その後に来るwithコロナ、afterコロナ時代をたくましく生きていかなければいけません。将来の予測が立ちにくい五濁の海ともいえる実社会という大海原に飛び込もうとしています。改めて三番の歌詞をかみ砕いてみますと、「このような困難が渦巻く世の中でも、ぶれない心を持ち続け、落ち着きを保ち、人を敬う心を持てば、君たちの前に立ちはだかるものはない。」という意味になります。

一方で、この2年間のコロナ禍の高校生活を過ごした君たちは、大きな可能性があるともいえます。生活様式が変わったこの2年間のおかげで実社会という大海原は大きく変動しようとしています。時代をさかのぼってみても変動は改革のチャンスです。自分を変える、周囲を変える、固定観念にとらわれている社会を変えるチャンスでもあります。ぶれない心を持ち続け、人を敬いながらも開拓者精神を持ち、大海原に臨んでもらいたいと思います。

その大海原を進んでいくために必要なものは、3年間常に君たちに伝えていた「人間性」と「人間力」です。人間性、即ち利他の心を磨けば、どんな環境でも周囲から大きな信頼を得ることができます。豊かな人間性は、荒れている五濁の海において、君たちの周りの荒波をきっと穏やかなもとしてくれます。また人間力とは、人とかかわりあいながら力強く生きていくための力です。多くの情報、多様な価値観が渦巻く現代で、自分の考えを魅力的に表現できる人は、多くの人々を引き付け、巻き込み、大きな力を持つことができるようになると思います。人間力は、荒れる大海原でもしっかりと漕いで行くことのできる大きな力と必ずなるはずです。

そして強い思いを持ち、自らを成長させ、ぶれずにやり続ける、作陽高校の校訓「念願は人格を決定す 継続は力なり」を実践してください。

君たちの大いなる飛躍と、成功を祈念いたしまして、式辞とさせていただきます。


2022年2月22日火曜日

第74回卒業証書授与式について

 第74回卒業証書授与式を以下の通り実施いたします。感染症防止に留意した上でご列席ください。またYouTube配信も同時にいたします。保護者の皆様方にはQRコードをお配りしています。ご理解とご協力のほどよろしくお願いいたします。







 

2022年2月14日月曜日

卒業証書授与式について

新型コロナウイルスが相変わらず猛威を振るっています。一人ひとりの感染予防がより大切になってきています。新型コロナウイルスとどう付き合っていくかということも、新たに次の進路に旅立つ3年生の皆さんはしっかりと心構えをしておくことが大切だと思います。

思い返してみれば、3年生の皆さんは新型コロナウイルスに翻弄された高校生活でした。2年生に進級する直前に全国的な休校となり、その後も学校行事や部活動に大きく制限がかかりました。そして最後の学校行事である卒業証書授与式の前にオミクロン株による第6波の感染増となってしましました。これを多くの経験をする機会を失ったと捉えるか、逆に100年に一度の厄難を今後の糧とすると考えるかで、これからの人生が変わってくると思います。ぜひ次のステージへの準備をしっかりとしてください。

31日火曜日に卒業証書授与式を行う予定です。214日(月)現在では、次のように縮小開催として計画しています。 

1.卒業証書授与式予行は実施しません

2.卒業証書授与式当日  202231日(火)1130HR集合 1330分開式

3.卒業生と保護者のみの出席とします。 

 感染拡大防止の観点を踏まえ、221日(月)に式の実施計画の最終的決定をいたします。詳しい内容については、生徒本人にメールで連絡をします。 

2021年12月31日金曜日

2021年最後の活動

 大晦日の今日、津山は雪が降っていました。

 本校サッカー部女子が出場する全日本高校女子サッカー選手権が1月3日に開幕します。またソルフィオーレFC(作陽高校サッカー部女子育成併設チーム)が出場する全日本U-18女子サッカー選手権が開幕します。作陽高校生の今年最後の活動として、両チームの選手が雪が積もっている中で元気に練習を行っていました。この活動が最後で2021年作陽高校の全ての活動が終了します。

 2022年がより一層飛躍の年となりますように祈念します。

2021年12月27日月曜日

令和4年に向けて

 コロナ禍の中で始まった令和3年でした。日常生活にもいろいろと制限がかかり、学校行事も中止または代替案で対応することもありました。このコロナ禍になるまでは想像できない生活の変化ではありますが、私たちがそれに慣れてきてしまっていることも現実です。令和4年はコロナ禍が終息していくことを願うばかりです。

 その令和4年は、本校が教育活動を津山で行う最後の年度を迎えます。現在高校1年生の令和3年度入学生は、教育の場が在学中に津山から倉敷市玉島に移ることを理解した上で入学してきてくれました。令和5年4月からは新たな場で学校生活を送ることとなります。そういう意味では、もうすでに移行期間に入っているということになります。

 日々生徒に本気で向かい合うことを再優先させながらも、様々な方々のいろいろな思いを背負って、より良い作陽高校にするという強い思いをもって令和4年を迎えたいと思います。