2021年3月31日水曜日

桜散歩2

  早朝の様子です。天候時間によっていろいろな顔があり、それぞれいいものです。またあまり県外に走られていませんが、宮住公園も絶景ですの様子です。天候時間によっていろいろな顔があり、それぞれいいものです。また出張の道端ではありますが、三休公園も絶景でした。




城東むかし町


三休公園
早朝の千光寺

2021年3月26日金曜日

桜散歩

作陽高校からの景観
  鶴山公園の桜が見事です。津山さくらまつりが3月27日から始まりますが、桜の方が待ちきれずにほぼ満開になりつつあります。鶴山公園の桜は、石垣下から見上げて良し、石段を登って見下ろして良し、吉井川対岸の遠方から眺めて良しの景観です。また推定樹齢150年の千光寺のしだれ桜も見事です。毎年この時期に歩いて桜巡りをしますが、普遍的に咲く桜の様子を見ると安らぎを覚えると同時にパワーを与えられる気がします。この時期だけの楽しみです。




2021年3月1日月曜日

ご卒業おめでとうございます。

 あたたかな春の陽気を感じられる中で、2020年度の卒業式を厳粛な雰囲気の中で執り行うことができました。新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から一部制限をかけた卒業式といたしましたが、保護者の皆様のご理解をいただき無事挙行できましたことを心から感謝いたします。コロナ禍がまだまだ治まらない中での新たな世界への挑戦をこれからも応援していきたいと思います。そういう思いで卒業式での式辞を述べました。


2020年度 岡山県作陽高等学校 卒業証書授与式 校長式辞

 みなさん、ご卒業おめでとうございます。またこの卒業式をライブ配信でご覧になっているご家族の皆様にも、今日の良き日を迎えられたことを、心からお祝い申し上げます。

 例年であれば、多くの来賓方が君たちの卒業をお祝いしようとこの会場に駆けつけてくださり、また君たちを大切に育ててくれた保護者の皆様方も君たちの最後の作陽高校の制服姿を見に来ていただけるはずでした。しかし、今年度の卒業式は新型コロナウイルス感染症の防止対策を考慮した結果、このような形での開催と決断しました。ちょうど一年前の昨年度の卒業式は、感染拡大防止のための休校措置を取り始めた日でした。多くの地域からの出身者が在籍している本校として、やむなく大切な卒業式の中止の決断をいたしました。一年前のその時点で君たちの人生で一度しか経験できない高校三年生の一年間が、全く例年と違うものになると思っていなかったのではないでしょうか。 

 2020年度は、4月7日に教室で行った始業式から始まりました。この慣れ親しんだ体育館に全校生徒が集まることのない一年間であり、今年度初めての式典がこの卒業式となりました。同級生や後輩たちとつながりを深める学校行事などの活動が非常に少なく、部活動においても多くの公式戦が中止となり、やり遂げたという思いがないままに引退してしまった人もいると思います。まさに先行きの見えない時代を象徴する混乱の一年間だったと思います。日本だけではなく世界中がこの事態に混乱し、そしていつまで続くか正確な予想は立てられない状況です。ここで作陽高校を卒業する皆さんは、この歴史的な混乱の中で次の進路に向けて進みます。いつも通りではない中でスタートを切り、新たな生活をしていかなければなりません。

 そこで卒業生諸君に「作陽高校校歌三番」の歌詞を改めて説明し、それを贈る言葉としたいと思います。一番と四番は日頃から歌う機会がありますが、三番はあまりなじみがないと思いますが、先輩の卒業生の中には、三番が心に残るという人もいます。改めて三番の歌詞を読み上げます。 

五濁(ごじょく)の海は荒くとも 不動の信念われにあり

   静寂和敬(せいじゃくわけい)の精神(こころ)には さへぎる波もあらじかし 

 最初に出てくる五濁とは仏教用語であり、社会が混乱するときにおこる五種類の乱れを指しています。難しい言葉ですが、劫濁(こうじょく)、見濁(けんじょく)、煩悩濁(ぼんのうじょく)、衆生濁(しゅうじょうじょく)、命濁(みょうじょく)という五種類の世の中の乱れを指しています。一つ目の劫濁(こうじょく)とは、時代的困難、飢饉や戦争、この度の新型コロナウイルス感染症のような疫病などの時代や社会の大混乱を指します。二つ目の見濁(けんじょく)とは、思想の乱れを言い、悪意に満ちた間違った見方や考え方が常識となってはびこる状態を指します。三つ目の煩悩濁(ぼんのうじょく)とは、欲望や憎しみなど、人々の煩悩が渦巻く社会になることを指します。四つ目の衆生濁(しゅうじょうじょく)とは、人びとの良心の資質が衰えた世の中になることを指します。五つ目の命濁(みょうじょく)とは、生命が軽んじられ、生きていることのありがたさや意義が見失われるような状態を指します。 

これからそれぞれのステージに飛び出そうとしている君たちは、現在もまだ完全終息が見えないコロナ禍に立ち向かい、様々な価値観が乱立し、多くの人が将来への不安を感じている五濁の海ともいえる世界に飛び出そうとしています。改めて三番の歌詞をかみ砕いてみますと、「このような困難が渦巻く世の中でも、ぶれない心を持ち続け、落ち着きを保ち、人を敬う心を持てば、君たちの前に立ちはだかるものはない。」という意味になります。

  ここで必要となるのは、常日頃から君たちに伝えていた「人間性」と「人間力」です。人を思いやり、人の幸福を願う利他の心を持つ人は、新しい環境でもいずれ大きな信頼を得ると思います。豊かな人間性は、荒れている五濁の海において、君たちの周りの荒波をきっと穏やかなもととしてくれます。また様々な価値観が渦巻くように存在している現代で、自分の考えをしっかりと持ち表現できる人は、多くの人々を引き付け、巻き込み、大きな力を持つことができるようになると思います。たくましく生き抜くための人間力は、荒れる大海原でもしっかりと漕いで行くことのできる大きな力と必ずなるはずです。

 より豊かな人生を送るために「人間性」と「人間力」をこれからも意識して自ら鍛えていってください。そして強い思いを持ち、自らを成長させ、ぶれずにやり続ける、作陽高校の校訓「念願は人格を決定す 継続は力なり」を実践してください。

君たちの大いなる飛躍と、成功を祈念いたしまして、式辞とさせていただきます。

2020年3月1日  岡山県作陽高等学校 校長 野村雅之



 それぞれの進路へ進んでいく卒業生諸君の新たなステージでの活躍を楽しみにしています。そしてまた母校に顔を出してくれる時を楽しみにしています。