2021年7月17日土曜日

2021年度 第1学期 終業式 校長式辞

 2021年度第1学期が本日で終了します。君たちの1学期はどのようなものだったでしょうか?自分の目標が達成できたでしょうか。振り返ってみて、やり残したことや後悔するようなことはありませんでしたか?後悔はそのままでは悔いとして残りますが、次に活かせば反省となります。ぜひ次につなげる1学期にしてください。

 さて新型コロナウイルス感染症がいまだ終息が見えない中で、東京オリンピックが開催されます。今回の東京オリンピックの開催の賛否についてはいろいろ意見がありますが、頑張る選手の姿が人々に感動を与え、元気と勇気を与えることは過去にも多くありました。知っているとは思いますが、今回の東京オリンピックは2回目です。1回目のオリンピックは今から57年前の昭和39年でした。君たちのおじいさんおばあさんが子供の頃だと思います。昭和20年に第2次世界大戦が終わり、東京が一面焼け野原となってわずか19年で東京オリンピックは行われました。実は昭和35年の大会に立候補するも落選し、次の昭和39年の大会にやっと招致することができました。オリンピックに向けて競技施設だけではなく、高速道路や鉄道が今では考えられないくらいの急ピッチで整備されました。東京オリンピックは1010日開催でしたが、新幹線、東京新大阪間が101日に開通しました。またオリンピックに開催に間に合うように羽田空港から都心へのモノレールも開業し、首都高速道路も整備されました。まさに戦後の焼け野原から復活の象徴として、東京オリンピックが開催されました。この世界に類をみない復興のスピードは日本だからこそできたことだと思います。いざという時の団結力、やらなければならないことに責任をもってやり遂げる、そのようなメンタリティーがあってできたことだと思います。

 現在はコロナ禍という戦争に匹敵する戦いの中にあります。先日、私はコロナウイルスのワクチン接種をするために津山市内の会場に行きました。当然今までしたことのない経験ですから、多少の不安はありました。しかし会場に行き、そこで準備されている様子、しっかりと計画的に作られた導線やそこで働いている人々のホスピタリティや仕事ぶりに一瞬で不安が払拭されました。通常の勤務ではないことをしている苦労をそこで働かれている方々は、全く感じさせない丁寧な対応をしていました。いざという時の日本の強さを、そんな場面で感じました。

 やるべきことをやる。苦労を喜びとして取り組むことができる。自分自身に負けない。目標・目的を明確にしその達成に向けて努力する。そんな夏休みを過ごし、いい2学期を迎えてください。